ギターを弾きながら音楽理論のテキストで練習するALOHAの利用者様
ギターが届いたことをきっかけに、ALOHAの音楽部門が動き始めました。テキストで理論を確認しながらの練習です。

ギターが届き、ALOHAの音楽部門が動き始めました

先日ギターが届いて、佐賀ALOHAでも音楽部門が本格的に動き始めました。ALOHAは、福祉とクリエイティブを掛け合わせて運営するAWANA系列の事業所です。動画・デザインと並んで、音楽も「やってみたい」を形にできる制作分野のひとつとして位置づけています。

ALOHAの音楽制作は、作曲・録音・ミックス・配信までを一気通貫で取り組めるのが特徴です。BGMやポッドキャストの制作にも対応し、配信リリースや著作権登録のサポートまで視野に入れています。今回ギターが加わったことで、打ち込み中心の制作だけでなく、生演奏を録音して曲づくりに活かす幅も広がりました。

「楽器に触れてみたい」「自分の音楽をつくってみたい」——そうした気持ちを、難しく構えずに一歩ずつ形にできる環境づくりを進めています。

支えるのは、AWANA系列の音楽スタッフ

ALOHAが所属するAWANA系列には、音楽に専門性を持つスタッフが在籍しています。AWANA GROUPの制作チームは、作曲・録音・ミックス・マスタリングまでを担い、店舗BGMやジングル、CM音源、オリジナル楽曲、ミュージックビデオの音楽制作など、実際の案件を手がけてきた実績があります。制作にはLogic ProやPro Tools、FL Studioといった現場で使われる環境を用いています。

この系列の強みを活かし、ALOHAではオンラインでスタッフとつなぎ、画面ごしに理論や技術を学べる仕組みを取り入れています。離れた拠点のスタッフからでも学べるため、「教われる人がそばにいない」という心配なく、音楽に取り組めます。まずは興味のある楽器から、その人のペースで進めていきます。

オンラインレッスンで「演奏の幅」が広がる

実際にオンラインレッスンを受けているIさんは、「今までオリジナルで弾くことが多かったけど、理論を学ぶことで演奏の幅が広がってきました!」と、嬉しい声を聞かせてくれました。

これまでは感覚を頼りに弾くことが多かったというIさん。音楽理論を学ぶと、コードの成り立ちやスケール(音の並び)といった「なぜその音が合うのか」が分かるようになります。引き出しが増えることで、これまで感覚で弾いていたフレーズを意図して選べるようになり、アレンジやアドリブ、曲づくりへと表現が広がっていきます。

とはいえ、最初から難しいことに挑む必要はありません。はじめは『オンラインレッスンで習ったことを練習する』ことの繰り返しです。その中で「できるようになった」「理解が深まった」という小さな楽しさを、まず感じていただきたいと考えています。そうした積み重ねの先に、オリジナルのバッキングトラックづくりや楽曲制作といった、表現の幅を少しずつ広げる道が続いています。

MacBookを見ながらギターのオンラインレッスンを受ける様子
ギターのオンラインレッスンを受けている様子。AWANA系列の音楽スタッフから、理論や技術を学べます。

音楽の取り入れ方は、人それぞれ

音楽との関わり方は、利用者さん一人ひとりで違います。作業のひとつとして本格的に制作へ取り組む方もいれば、休憩時間の息抜きとしてキーボードに触れる方もいます。どちらが正しいということはなく、その人のペースや希望に合わせて設備をご利用いただけます。

「集中して制作に向き合う日」も「少し気分を切り替えたい日」もあります。ALOHAでは、その日の体調や気分に合わせて、無理なく音楽を取り入れられるようにしています。音楽が作業のモチベーションになる方もいれば、気持ちを整えるための時間になる方もいます。

休憩時間にMIDIキーボードを弾くALOHAの利用者様
休憩の際にキーボードを弾いている利用者様。息抜きとして音楽に触れる方もいます。

音楽は、動画やデザインともつながります

ALOHAでは、動画編集・音楽制作・イラスト・デザインなど、複数の制作分野に取り組めます。音楽は、その中で単独でも楽しめますが、他の作業と組み合わせることで、できることがさらに広がります。

たとえば、自分でつくったBGMを自分の動画に入れたり、描いたイラストを動かす映像に音をつけたり。ひとつの作業に慣れてきたら、複数のスキルを掛け合わせて、ひとつの作品を仕上げていくこともできます。「音だけ」「映像だけ」では届きにくいものが、組み合わせることで、ぐっと伝わりやすくなります。アイデアを少しずつ形にしていけるのが、ALOHAの制作の面白さです。

現在の音楽設備と、その使い方

ALOHAでは、音楽制作のための設備を順次そろえています。現在導入している機材と、それぞれの使い方は次のとおりです。

今ある機材で完成形を決めるのではなく、利用者さんの「やってみたい」に合わせて、今後も少しずつ設備を増やしていく予定です。「こんなことに挑戦してみたい」という声も、ぜひ聞かせてください。

なぜ、B型事業所で音楽に取り組むのか

就労継続支援B型の事業所で音楽に取り組むことには、ALOHAなりの意味があります。AWANA系列がクリエイティブを大切にしているのは、見た目の珍しさのためではありません。利用者さんの「好き」や興味を、これからの可能性として捉えたいからです。

音楽は、自分の気持ちや感性を素直に表現できる手段のひとつです。「こんな音を出してみたい」「この曲が好き」という気持ちが、制作への入口になります。そして、学んだことを練習で終わらせず、BGMづくりや地域の案件、配信といった実際のアウトプットへつなげていける点も、ALOHAが大切にしているところです。「できた」という体験を積み重ね、それが社会との接点や自分の役割につながっていく——音楽は、その確かなきっかけになります。

もちろん、その土台にあるのは生活の安定です。体調や生活リズムを整える支援と、制作への挑戦を切り離さず、同じ現場で一緒に伴走していくのがALOHAの考え方です。

これからの展望

まずは一人ひとりが「弾けるようになった」「曲がつくれた」という手応えを積み重ねていくことが目標です。その先には、オリジナルのバッキングトラックや楽曲の制作、さらには配信リリースや著作権登録のサポートまで、AWANA系列の体制を活かして表現を広げていく道があります。

また、AWANA系列の他事業所では、音楽制作と動画編集の利用者さん同士が共同で作品づくりに挑戦する取り組みも始まっています。自分のつくった音が誰かの映像になり、誰かの映像が自分の音楽をより伝わりやすくする——そうした分野や拠点をまたいだコラボレーションも、これからのALOHAの音楽部門で広げていきたいと考えています。

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