7月のレクリエーションは、佐賀県庁のマルシェへ
ALOHAでは、制作に向き合う時間と同じくらい、外へ出かける時間も大切にしています。事業所の中だけで過ごしていると、どうしても見えるものが限られてしまうからです。定期的に行うレクリエーションは、気分転換であると同時に、外の空気に触れて何かを持ち帰るための時間でもあります。
7月に選んだ行き先は、佐賀県庁でした。目当ては、県庁の中で開かれていた「笑顔deさいこうマルシェ」です。会場に立てられたのぼりには、「佐賀県内の障害福祉施設による販売会」と書かれていました。県内の事業所が、自分たちで作ったものを持ち寄って売る——ALOHAにとっては、他人事ではない催しです。
「笑顔deさいこうマルシェ」とは、どんな催しなのか
佐賀県の公式案内によると、このマルシェの会場は佐賀県庁新館1階の県民ホール、開催時間は11時30分から13時00分。出店するのは県内の障害福祉サービス事業所で、回によって16事業所、18事業所と規模が変わります。並ぶのは、弁当、パン、お菓子、野菜、加工品、小物雑貨など。食べるものから身につけるものまで、扱う品はさまざまです。
県の案内には、この催しのねらいもはっきりと書かれています。「障害に対する理解促進及び障害のある方が地域で自立した生活を送るための収入を得ること」——つまり、知ってもらうことと、稼ぐこと。その両方がこのマルシェの目的です。運営には佐賀県障害福祉課就労支援室と、佐賀県共同受注支援窓口が関わっています。
開催場所は県庁だけではありません。県内各地の県施設やショッピングモールなどでも随時開かれていて、その意味では「県庁に行かないと出会えないもの」ではなく、暮らしの動線の中で福祉施設の仕事に出会える機会として広がっている催しだと言えます。この日の会場も、通りかかった職員の方や来庁された方が足を止めていて、ブースの前には自然と人だかりができていました。
ハンドメイド部門が始まったから、見に行きたかった
今回の見学には、はっきりとした目的がありました。ALOHAでハンドメイド部門が本格的にスタートしたからです。動画・音楽・デザインに続く新しい柱として、手を動かして形にする作業が加わりました。
ただ、作れるようになることと、届けられるようになることは別の話です。作った先に「誰かの手に渡る」という出口があると分かっていれば、日々の作業の意味は変わってきます。だからこの日は、遊びに行くだけでなく、他事業所の作品や展示の工夫を学ぶという目的も兼ねての見学になりました。
作品を見る目つきが、いつもと違いました
会場に入ると、利用者様はさまざまな作品をじっくりと見て回っていました。ひとつのブースの前で足を止め、しばらく動かない。そんな場面が何度もありました。
興味深かったのは、見ているのが作品そのものだけではなかったことです。どんな大きさで作られているのか、どんな風に並べられているのか、値札はどうなっているのか。作り手として見ると、同じ棚でも目に入ってくる情報が違います。買い物客としてではなく、同じ作り手として会場を歩いた時間が、この日の中身になりました。
多くの刺激を受けている様子が、そばで見ていてはっきりと伝わってきました。言葉にする前に、まず目で吸収している——そういう時間だったように思います。
帰りの車内が、この日いちばんの収穫でした
帰りの車内では、ハンドメイドについての会話が広がりました。「こういう作品を作ってみたい」「パッケージづくりにも挑戦してみたい」——見てきたものが、そのまま自分たちの次の話になっていました。
特に印象に残ったのは、パッケージの話が出てきたことです。作品そのものではなく、それを包むところにまで関心が向いた。これは、「作る」から「届ける」へと視野が一歩広がったということだと思います。誰かに手渡す場面を想像できたからこそ出てきた言葉でした。
とても楽しそうな雰囲気のまま、車は事業所へ戻りました。行きと帰りで、車内の話題がすっかり変わっていたのが印象的でした。
事業所に戻ってからも、続きがありました
戻ってからは、お互いの作品を見せ合う姿がありました。マルシェで他事業所の作品を見てきた直後だからこそ、自分たちの手元にあるものを、あらためて見たくなったのかもしれません。
作品を見せるという行為には、少しだけ勇気が要ります。それでも自然にそうした場面が生まれ、利用者様同士の交流も深まりました。外で受けた刺激が、そのまま事業所の中の関係にもつながっていった——とても有意義な時間になりました。
レクリエーションは、遊びであり、学びでもあります
就労継続支援B型というと、作業をする場所というイメージが強いかもしれません。けれど実際には、外に出て人や物に触れる時間も、同じくらい大切な要素です。
今回のように、行った先が「同じ立場の事業所が並ぶ場所」であればなおさらです。自分たちの作っているものが、社会のどのあたりに置かれるのかを、頭ではなく目で確かめられます。「いつか売る」ではなく「こういう場所で売られている」と分かることは、日々の作業の受け止め方を確実に変えていきます。
もちろん、参加はいつも希望制です。外出が得意でない方、その日の体調が万全でない方に、無理をお願いすることはありません。行きたい人が行き、持ち帰ったものを事業所で分かち合う。その形で十分だと考えています。
これからどんな作品が生まれるのか、楽しみです
ハンドメイド部門は始まったばかりです。今回のマルシェで受けた刺激が、これからどんな作品になって出てくるのか、私たちスタッフも今から楽しみにしています。パッケージづくりに挑戦したいという言葉も、きっと形になっていくはずです。
そしていつか、ALOHAの作品を並べる側としてこうした場に立てたら——そんな景色も、少しずつ具体的に見えてきました。
佐賀でB型をお探しの方へ
佐賀市・佐賀県で就労継続支援B型の利用を考えている方、「制作だけでなく外に出る機会もあるところがいい」という方は、ぜひ一度ALOHAをのぞいてみてください。ご本人はもちろん、ご家族や支援機関の方からのご相談も歓迎しています。見学や相談は随時受け付けており、オンラインや電話での対応も可能です。まずは「話を聞いてみたい」「雰囲気だけ見てみたい」だけでも構いません。